2021/06/13 クリニック
新型コロナワクチンの進捗状況と当クリニックでの対応
5月10日から始まった高齢者への個別接種も、1回目と並行して2回目の接種も進み、現在週に5日、1日24人、1週間で最大120人の方への接種を行っています。すでに6月22日現在で601回の接種を行いましたが、80歳台から90歳台の方が多いにもかかわらず、判明している範囲では接種自体による大きな問題はなく経過しています。
接種後の訴えとしては、局所の痛みや腫脹はよく見られるものの、高齢者の方が少ない印象です。仕事や日常生活に影響するような38℃台程度の発熱や倦怠感、関節痛は、解熱剤の配布を行っていることもあるのか、今のところ当クリニックでご相談を受けたのはお一人だけです。年齢の若い人が多い医療従事者の2回目の接種後には自院の経験や身近で聞く範囲では3〜5割の方に見られているようですので、今後年齢の若い方への接種が進むにつれて多くなるかもしれません。
ワクチンの効果、副作用、接種後の生活、過去のアレルギー歴と接種の可否、持病や薬との兼ね合いについてのご心配など、お気軽にご相談ください。
当クリニックでは、少しでも安心して接種していただくために、以下のような準備や対応を実施しています。
事前確認のご連絡
接種予定者の名簿が届くのは各接種予定日の1~2日前です。間際ではありますが、一回目の方には体調の確認や、確定された予定が入っている旨のご連絡をしています。
カルテの作成、記録、万一の際の医療的な対応
全ての方について来院される前にカルテを作成し、ワクチンの接種記録を確実に残すとともに、万一接種後にアナフィラクシー等の副反応が見られた場合に、すぐに医療的な対応ができるよう準備をしています。
希望者への解熱剤の配布
接種後、特に2回目の後には熱や関節痛、頭痛などの訴えが比較的高頻度に見られます。当クリニックでは解熱鎮痛剤を常備されていない方に対して、安全性の高いアセトアミノフェン製剤をご用意しています。ご希望の方はお申し出ください。(少額ですが自費となります。)
新型コロナワクチンの接種数はインフルエンザワクチンのピーク時に比べて半数程度に設定しています。けれども、ワクチンの扱いには細心の注意が必要なため24人分のワクチンの準備に看護師1名が30分掛り切りになり、高齢の方ばかりで受付から接種までの手や時間がかかり、接種後の観察時間も必要で、インフルエンザワクチンよりはるかに手間がかかります。
一方で、現在個別接種とは別に、私自身も自院の看護師さん1名とのペアで、2週間に一度日曜日に半日の集団接種業務も行っています。並行して、集団接種会場でのワクチン準備の手伝いに毎週日曜日に看護師1名を交代で派遣しています。また、新型コロナワクチンを優先するために小学校や保育園の健康診断、地域検査センターの出務などは全て午後休診の水曜日に振り分けて行っています。その上に初期救急センターの出務や9機会に1回に増えた休日緊急医もあり、これ以上に接種数を増やすことは困難な状況です。
今後高齢者に続いて一般の方から中学生まで延々と(おそらく10~11月まで)接種が続くことを踏まえて、息切れせず最後までペースを維持できる最大限の範囲で職員一同頑張っていますので、ご理解とご協力をお願いいたします。