堀こどもクリニック

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2021/08/18クリニック

新型コロナワクチン接種を受けましょう! 20〜40歳代の方々へ

2020年9月2日現在までのコロナウイルスワクチンの個別接種実施数 : 1450回

2021年7月 コロナウイルス抗原定性検査実施数 : 18件 陽性なし

2021年8月1日〜31日 コロナウイルス抗原定性検査/PCR検査実施数 : 56+7件 陽性3例 (4.8%)

新型コロナワクチン接種を受けましょう! 20〜40歳代の方々へ

上田市では、高齢者ならびに基礎疾患のある人、上田市独自の対象者(居宅/訪問サービス従事者、保育園/幼稚園/小中学校職員、警察官、公共交通や運輸関係者、市の集団接種従事者等)へのコロナワクチンの優先接種がほぼ完了しつつあり、現在高校3年生と年齢順に64歳以下の対象者への接種が進み始めています。まもなく12歳以上の全年齢の方が接種を受けられる状況になりますので、ぜひ少しでも多くの方々に接種をお願いいたします。

最近、個別接種の直前キャンセルで急遽接種者を探すことが間々あります。そんな時、小児科では高齢者も基礎疾患のある方もほとんどいませんので、毎年のインフルエンザワクチン等で顔なじみ方々などへ連絡して接種をご案内しているのですが、「まだ(接種するかどうか)決めていない」、「迷っていてすぐには決められない」、「もう少し様子を見てから」と折角の接種の機会を見送る方が少なくありません。高齢者の申し込みが始まった時のような、少しでも早く受けたいという切迫感が感じられないのです。すぐに受けない理由の多くが、ネット上に溢れる個人的な情報やテレビのバラエティ番組や週刊誌の記事など、ワクチンの不安を煽るような記事の表現に捉われての漠然とした不安が背景にあるようです。(実は私自身も、姪っ子から真面目に「接種はした方が良いと思っていたのですが、いざ申込に直面したら不安になって…」と相談を受けたくらいです。)

しかし、この感染拡大を前に、「自分はそのうちに…」などとのんびり構えている猶予はありません。感染者が増えると、濃厚接触者も雪だるまのように増えます。誰もがいつ何時「濃厚接触者」として14日間の自粛を余儀なくされるかわかりません。もし隔離が困難な子どもが陽性で自宅療養になると、発症から10日+自分が濃厚接触者となり14日間の最大24日間の外出自粛の可能性があります。その間に他の家族が発症したり、入院者が出たりすると、子どもは誰がどこで見るのか、高齢者は誰がどこで世話をするのか、にっちもさっちも行かない事態に陥ってしまいます。ぜひそんな事態に直面することのないよう、機会を逃さずコロナワクチンの接種を受けてください。

かかっても無症状か軽症が多いことも接種をためらわせる大きな要因の一つです。確かに変異株が主体となった今でも、確率的にいえばその通りですが、感染者数が桁違いに増加した現在、頻度は少ないとはいえ基礎疾患のない若い人の重症化も珍しくなくなり、中等症で酸素を要する方は相当数にのぼります。今この原稿を書いているまさにその途中で悲しい衝撃的なニュースが相次いで入りました。

「東京都は17日、都内で親子3人全員が新型コロナウイルスに感染し、自宅療養中だった40代の母親が死亡したことを明らかにした。」

「千葉県柏市で新型コロナウイルスに感染した30代妊婦が入院先が見つからないまま自宅で早産し、赤ちゃんが死亡した。市は19日、報道機関に経緯を説明。医療機関の病床ひっぱくの影響で中等症患者の入院が困難になっている現状や、妊婦に対しては産科と呼吸器系の医師が連携する必要から、受け入れ先がさらに狭まる状況が浮き彫りになった。」

数が増えれば当然のことですが、自分は大丈夫という根拠の薄弱な「正常性バイアス」が危機感を弱めていると思われます。周りの人が受けてくれればいずれ流行は収束してくるだろうという甘い見通しもありそうですが、結果的に受けていない人の数が一定数あれば、その中で大なり小なりの流行が必ず繰り返します。一人一人が消極的な選択(棄権)をすれば、全体として社会情勢は変わらない選挙の一票と似ています。ぜひ接種の権利を行使してください。

ワクチンの副作用をへの不安も、同様に接種をためらわせる大きな要因となっています。確かに注射部位の痛みはほとんどの人に生じ、私自身も2〜3日寝返りをうとうとするたびにウッとなりましたが、仕事や日常生活に支障をきたすようなことはありませんでした。2回目の後の発熱(悪寒、倦怠感、関節痛や頭痛)も、若い世代ではざっと半数くらいで見られ、私も翌日昼から半日発熱があり解熱剤を1回服用しました。仕事に支障がないとはいえませんが、ほとんどの場合1〜2回の解熱鎮痛剤の服用と半日程度の休養で復帰できますので、クラスター発生の予防と考えれば職場側からしてもぜひ接種の背中を押してもらいたいものです。

死亡例のことも強調する意見がありますが、すでに8月17日現在までに100日程度で1億1千万回の接種(医療従事者の2〜300万回程度を除けば、5月中旬からの3ヶ月です)が実施されていますので、ほとんどはワクチン以外に原因があり、ワクチンとの因果関係を否定できない例はごくわずかです。世界での接種数は47億回を超え、接種後の有害事象に対する調査研究も並行して行われていますが、接種を中止するほどの問題点は見られず、接種のスピードは加速しています。

何れにせよ、絶対安全な選択肢はあり得ません。「今後運が良ければいつか流行が収束するまでかからずに済む」、という可能性はほとんどないものと思ってください。感染した場合のリスクは、ワクチン接種のリスクよりはるかに高いのです。もしいつかかかるにしても、ワクチン接種により、少しでも後に、他の人への影響の少ないタイミングで、治療薬の開発も含めて少しでも軽く済む状況で、必要な治療が十分受けられる状況でかかることができるように、時間を稼ぐことが肝要です。

新型コロナワクチンに関して、一般の方々向けで、最も分かりやすく、かつ信頼性の高い情報源の一つは「こびナビ(COV-Navi)」です。もしワクチン接種について何か不安を感じている方は、是非アクセスして見てください!

ほんの1年前のワクチン開発の報道があった頃、私たち医師の大部分は、内心では「早くても2〜3年はかかるだろう」「もし開発されても、インフルエンザワクチンのように限定的な効果くらいだろう」と思っていました。それが感染防止や重症化防止にこんなに効果のある優れたワクチンがこんなに早くこんなに多くの人に接種できるようになるとは…という驚いているのが正直なところです。皆さんの協力で、少しでも早く、子どもたちの世代に、明るい未来を贈りましょう!

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