堀こどもクリニック

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2024/01/01 クリニック

新年のご挨拶 
そして、閉院のお知らせ

新年あけましておめでとうございます

 新型コロナウイルス感染症の発生から4年の月日が流れました。ようやく昨年5月8日に感染症法上の位置付けが2類から5類に移行してからまもなく8ヶ月になります。コロナウイルス感染症自体の軽症化やさまざまな社会生活上の制約の解除によりニュースの話題に上ることも減り、既にパンデミックは過去のものになったような風潮で、久しぶりに明るい気分でお正月を迎えられている方も多いと思います。

 一方で、発熱外来を担っている外来医療機関の状況は一年を通じて逼迫が続きました。コロナ第8波に続いて久しぶりのインフルエンザ、その後RSウイルス感染症やヒトメタニューモウイルス感染症、7月にはいつの間にかコロナ第9波がじわじわ拡大し、9月末にはインフルエンザの流行期に。上田市では全国に先駆けて10月中旬に警報レベルを突破し、その後12月末に至るまで延々と警報レベルを超える流行が続いています。特に10月からはインフルエンザワクチンやコロナワクチンの秋接種が加わり、最近ではアデノウイルス感染症や溶連菌感染症の流行も重なり、連日時間外延長診療を続けながらなんとか乗り切った一年でした。

 この感染症のオンパレードとも言える異例な状況は、パンデミックへの対策の結果あらゆる感染症が減少したことにより、生まれてから感染の機会が無いか少ない子どもたちが増えたことが主な要因で、コロナのインパクトが大きかった分、反動も大きくなったものと考えられます。昨年1年間の慌ただしさは、いわばパンデミックの後始末のようなものでしょう。本年も反動は続くと予想されますが、流行の波を繰り返すごとに規模は縮小し、遠からず従来の範囲に収まるようになるはずです。感染症に限らず、地球規模で発生したパンデミックの様々な影響が反動を経ながら収束し、この新しい一年が、本当の意味での「コロナ後」の始まりとなることを願っています。

閉院のお知らせ

 さて、前置きが長くなってしまいましたが、この度1993年9月から30年あまり続けたクリニックを2024年3月30日(土)をもって閉院することにいたしました。

 開業以来日々の診療を最後まできちんと行うべく努めてまいりましたが、15年ほど前からの気管支拡張症などの持病(詳しくは、そして余談はこちら)の状態を考慮しつつ、いつまで手を抜かずやっていけるかと、この数年思案しておりました。その中で、余力のなさを感じる機会が多くなったことに加え、流行拡大の中心が小児となった新型コロナウイルス感染症の先もどうやら見えてきたことから、昨年の初夏頃に今年度いっぱいでひと区切りをつける決心をいたしました。

 通院中の方々には大変ご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、ご容赦いただきたくお願い申し上げます。

* 継続的な治療の必要な方につきましては、必要に応じて診療情報提供書(紹介状)をご用意いたしますので、随時お申し出ください。

* 外来診療、予防接種、乳児健診等の診療業務は3月30日(土)まで通常通り継続する予定です。

* 医師会員として関わりのある初期救急センターの勤務、学校医、保育園医、上田市で行なっている乳幼児健診等につきましては今後も継続いたします。

* 小児科医の発信場所としてのホームページは今後も当分維持継続し、閉院以降、何かお困りのことがあった場合の相談方法、小児医療関係のトピックス、近況などにつきお知らせしていく予定です。

 30年の間に当クリニックをご利用いただいた患者さんは、カルテの通し番号によれば48700人を超えました。時間内に受付された患者さんは何時までかかろうと最後まで診たい、薬を出すことより病気とのお付き合いで何が大事なのかを理解してもらいたい、こどもたちには嫌な診察や注射のことより楽しい本やおもちゃのことが記憶に残って欲しい…自分なりのこだわりを持ってやってきたつもりではありますが、説明に時間を割くほど待ち時間も1日の診療時間も長くなり、気が急いて焦れば話はますます聞こえにくく、「もっと遊びたい」と泣く子は腕を引かれて待合室を出ることも…、一昨年夏に発熱外来が逼迫するようになってからは一体何人の患者さんを断り続けてきたのか…、思い返すほどに情けなさ、不甲斐なさを痛感しています。そんな中で通ってきてくださった患者さん方には、感謝の言葉もありません。本当にありがとうございました。

 併せまして、多くの紹介患者さんを快く受け入れていただいた信州上田医療センター小児科の先生方、時間外や休日も含めて院外処方を通じてクリニックの診療維持に多大な協力をいただいてきた地域の数多くの調剤薬局の皆様、医薬品やワクチン、検査キット、医療資材等の調達で支えていただきました医薬品、医療機器、事務機器卸業の皆様、電子カルテやレントゲン機器などの管理維持に努めていただいた皆様、依頼件数の少なさにもかかわらず検査の面で支えていただいた検査会社や医師会検査センターの皆様、クリニック管理の事務的な面でお世話になってきた上田市医師会事務局の皆様、そしてほぼ一年を通じての時間外に及ぶ診療などあらゆる面でこのわがままで自分勝手な院長を支え続けてくださったスタッフやそのご家族の皆様にも、この場を借りて心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

30年前の開院当初、周りは田んぼや畑に囲まれていました…
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上田わっしょいにも堀こどもクリニック連として参加しました!
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2010年に、相澤康夫さんをお招きして積み木のライブショー3セッションを開催
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