堀こどもクリニック

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2020/08/31 子どもと新型コロナウイルス感染症

マスクの面裏、間違えていませんか?

マスク不足もどうやら解消されてきました。様々な素材や付加機能のマスクが登場して話題にもなり、受診時に子どもがつけているマスクを見るだけで楽しくなります! とはいえ、感染防止には不織布3層構造の使い捨てマスクが最も安価で高性能であることは確かなので、皆さんもいざという時のためにぜひ買い置きをしておいてくださいね。

さてこの使い捨てマスクですが、皆さん表と裏をきちんと確認していますか? そうです、マスクにはれっきとした表と裏があるのです。不織布のマスクは、真ん中の高性能のフィルターを撥水機能のある外層と吸湿性をもたせた内層で挟んだ3層構造になっています。撥水機能は、唾液や血液等の水滴の浸透を防ぐために必要です。吸湿機能は、汗や唾液などを吸い込み、快適な装着感が得られます。裏表が反対なら、外からの病原体を含む液体は染み込み、内側はベタベタ不快で、せっかくの高機能マスクが台無しです。使用時に以下の点をよく確認してください。

  • *マスクの箱の表記や説明書の記載を確認する。
  • *階段状になった折り目が下を向く方を外側とする。
  • *どちらかというと、ゴムの接着部が外側になるように装着する。その方がマスクが端まで密着しやすい。ただしメーカーにより異なる場合があるので上記2点を優先に。
  • *いずれの点でもはっきりしない場合には、使い終わったマスクに水滴を垂らして、綺麗に弾いてくれる方が外側、少しすると染み込んでくる方が内側と判断する。
マスクの内側 水分は徐々に染み込んでいく
マスクの外側 いつまでもきれいに水を弾く

ついでながら、使い捨てマスクにも品質の良し悪しはあります。花粉程度の大きさの粒子、さらにウイルスのような微粒子をどこまでブロックできるか、フィルターの遮断率試験の規格表示を確認してください。通常は以下のような表示があります。

 BFE(細菌遮断率約3.0um) > 99%

 PFE(ラテックス微粒子ろ過率0.1umラテックス) > 99%

当クリニックで標準的に用いている国産マスクの記載

ウイルス感染対策としては、記載のないもの、BFEの表記しかないものより、PFEの表記のあるものの方が安心です。(当クリニックでも、配給された中国製のマスクにはいずれもきちんとした表記がありませんでした。)使い捨てマスク購入の際には、この規格表示と表裏を含めた使い方の説明がきちんとしているものを選びましょう。

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