せんせいのWeb magazine
安達家の”子どもたちの”ドバイ日記(その6)
登園自粛や感染者発生で学級閉鎖や休園の相次いでいた日本の窮屈な保育園生活に比べて、ドバイでは”オミクロン下”ではあっても楽しいイベントも多く、窮屈さをあまり感じさせない保育園生活が送れていたようですね。それにしても琢眞くん、いつの間にか日本語と英語と自然にスイッチが切り替わるようになってしまったとは、驚きです。3ヶ月後、半年後の文乃ちゃん、章乃ちゃんも推して知るべしでしょうか。
お手紙の中で紹介されていたメム・フォックスさんの「 Whoever You Are 」、とても有名な本なのですね。早速取り寄せて読んでみましたが、確かにグッとくるものがありました。今や戦禍で分断されたそれぞれの国の中では憎悪が渦巻いているウクライナとロシアの人々が、国の外では手を取り合って反戦活動をしているシーンを見たりるると、本当に人間って不思議なものだと痛感します。日本語訳がないのが残念ですが、平易な英語なので皆さんもぜひ。
ついでながら今回発見があったのは、私の大好きな絵本作家のヘレン・オクセンバリーさんが挿絵を描いた「こんにちはあかちゃん(主婦の友はじめてブック)」や「 Ten Little Fingers and Ten Little Toes 」の本文の方の原作者がオクセンバリーさん自身ではなくメム・フォックスさんだったことに気がつきました。
もう一つついでに、多くの方がご存じと思われる谷川俊太郎さんの「ともだち」にとても素敵な英訳版「 A Friend」がありますので、皆さんにも、そしてドバイの保育園のマネージャーさんにもぜひ読んでいただければ嬉しいです。
PART1 2022.4.4
堀先生
お元気ですか? NHKワールドでは桜の開花のニュースが流れてくるようになりました。長野も暖かくなってきましたでしょうか。
こちらも季節の変わり目です。最高気温が30度をこえるようになってきました。子ども達みんな、鼻水が出たり、半日だけ発熱したり、体調が落ち着つかずバタバタしますが、幸いひどくならずに過ごせております。
暑くなってしまえば外では遊べない、コロナ禍で不特定多数の人が出入りする室内プレイエリアに通うのも気が引ける、そして何より、毎朝、一緒に保育園に行きたいと玄関で泣き、章乃も保育園に通い始めました。(こちらは保護者が働いていなくても通えます)数日、登園時だけ泣きましたが、あっという間に振り返りもせず、自分から入って行くようになりました…わたしも第三子、自分の時間ができたと思い、そこまでうしろ髪ひかれることなく送り出せます。
子ども達、午前のおやつ、昼食、午後のおやつを持って行きます。準備をしてテーブルの上に置いておいたところ…
早弁をされました…自分で袋からだして、蓋も開けて食べていました。生活力があります…なんと翌日も玄関に用意しておいたカバンから出して…
やられました〜母、2回目でやっと学習し、今は届かないところに置くようにしております…笑
3月3日はWorld book dayでした。絵本の(登場人物等の)仮装をして登園です。文乃は“こぐまちゃんホットケーキ”琢眞は“新幹線しゅっぱつ”の絵本を選びました。
保育園でブックセールスもしていて、子ども達が大好きなマネージャー(日本の園長先生のような感じの先生)がお勧めしてくれた本を購入しました。わかりやすく、とても素敵な絵本で、今の世界情勢もあり、寝る前に読んだわたしが泣きそうになりました。
3月11日はインターナショナルディで浴衣、甚平を着て行きました。自国のフードシェアというのもあり、おにぎりを作ろうかと思っていましたが、コロナ禍ですし、暑くなってきていて心配もあったので、折り紙にはまっている琢眞がたーくさん作ってくれた“折り鶴”を琢眞、文乃のクラスで配りました。章乃のクラスは誤飲の可能性を考え、やめておきました。
園内にミニ世界ミュージアムを作っていただいてあり、先生方も素敵な民族衣装を着ていたり、世界各国のお友だちがいるので、本当にミニ地球一周旅行のような雰囲気でした。
帰り道、可愛い甚平さんを着た、可愛い可愛い章乃ですが、成田空港を裸足で暴走してきた姉に負けじと、靴も靴下も脱ぎ捨てて、ベビーカーも乗車拒否して裸足で歩いて帰ってきました。この日から、園を出て数メートルで靴下と靴を脱いで、歩いてくるのがルーティンになっております…
保育園にはロシア出身のお友だちもウクライナ出身のお友だちもおります。ホテル内でも両国の方にお会いします。みんな、平和が一番だねと言っております。琢眞の折る折り鶴に願いを込めて…
3月21日、ドバイは母の日でプレゼントをもらいました♡
最近文乃がバレエを習い始めました。園内希望者のレッスンですが、親が思った以上に本人は喜んでやってくれています。ユニフォームをいただいてきた日は嬉しくて嬉しくて、家でも着ておりました。翌朝も自分で着替えて朝食でした。レオタードを着るときはパンツ一丁になること、どのような足の動きなのかなど、教えてきていただいたことを家でも話してくれました。
ドバイ万博も3月31日で終わりです。途中、オミクロンが出てきて、思ったほど通えませんでしたが、よく遊び、スシローでお寿司を食べたり、章乃は月の石を触ったり、各国のパビリオンもまわれました。
琢眞は万博遠足もあり、お友だちとバスに乗って、スクールトリップ用の特別コースを楽しんきたようです。
琢眞が遠足の日、行きたい!と文乃が園長先生に言ったようで
園長先生“パパ達と行こう!連れて行ってくれるよ!”文乃“No! 今日、たくまと一緒に行くのが良い! バスに乗って行くの! ファミリートリップじゃなくて、 スクールトリップが良い!”と訴えたようです。そして、翌日は琢眞が教室にいるか、どうか確かめにも行ったという話を聞き、笑ってしまいました。よくわかっていること、そしてこれだけのやりとりを英語でできることにも驚きました。最近は口癖が“Hey, mommy !〜”“I want〜”です。単語だけでなく、フルセンテンスで言えたり、親の知らない単語まで言っております。琢眞は家の中と外で日本と英語のスイッチを切り替えているようです。園教えてもらったアラビア語のうたもうたってくれました♪章乃は今後の言語習得がどうなるか…日本語も英語もポツリポツリと単語が出でくるようになりました。
4/2から今年のラマダンが始まりました。
家のラマダンデコレーションは桜の背後の金屏風と良くマッチしております。
先週、子どもたちの個人懇談もあり、それぞれの園生活をたくさんたくさんほめていただきました。英語面での成長は本当にめざましい学期でした。 わたし自身は、生活も軌道にのってきて楽しめることも増えてた反面、楽しくやらせていただいていた仕事を手放ししまったので、別の自己実現やこれからを考える時期かなぁーと思っています。
郷に入っては郷に従えということで、初めてのラマダン期間中、大人は粗相のないよう気をつけて過ごしたいと思います。
新年度、コロナも減らず、春の喘息とお忙しさが増す時期かと思いますが、どうぞご自愛ください。またメールさせていただきます。
安達 志乃
PART2 2022.4.6.
堀先生
お忙しい中メールをいただき、恐縮しております。お陰様で何とかやっておりますというご報告とわたしの記録日記のようなメールですので…どうかどうか、お忙しい先生のご負担になりませんように。今日も県内737人とびっくりする人数の感染者が出ておりますね。 プールのお話し、全然知らず!何でも世界一大好きなドバイならではです。
ラマダン期間、保育園のお迎えもいつもより早くなり、おやつを食べ過ぎてご飯に差し支えるくらいなら…と考え、平日は17時に夕食が終了するという日々が始まりそうです。 レストランをパーテーションで目隠し…などの記事も見ましたが、コロナが始まり、換気のためなのか、ホテルのレストランの入り口にカーテンがかけられているのを見ただけで、外にでてみれば、テラス席等はそのままで、日中食事をしている方もたくさんおり、あらら??と感じております。 それでも町の中で、肌の露出を控えた服装、髪の毛を見えないようにされている女性を多く見かけるようになりました。息子の担任の先生もムスリムだとラマダンが始まってから初めて知りました。
タクシーに乗れば、なんとか一人で3人連れて出掛けられそうです。この歳の差で3人連れていると、沢山の人に声を掛けられます。(わたしの勝手な偏見ですが)ヨーロッパ系の白人の方は大変!ナニーさんはやとってないのか?と言われることが多く、アフリカ系アジア系の方も無事に妊娠出産を経て、子どもたちが成長していることに驚かれます。ちょうどこの日にインド人であろう中学生くらいの男の子が母親と話していて、カートを見て、Wow! One more! Baby is in the shopping cart too!と言っていて、笑ってしまいました。何の話をしていたかまではわからないのですが、座っていた章乃がひょっこり顔を出して、彼にとっては色々予想外だったのかと思います。
お国柄もあり、思われること感じられることは様々ですが、みなさん子どもたちを可愛がってくれ、寛大で、子育はとてもとてもしやすい環境です。
スーパーで見つけたシャンプーです。妖怪…といいますが、ホラーにしか見えませんでした。
灼熱にむかうドバイ生活、また楽しみます!
安達 志乃