たのしく絵本をよむ!
詩集 愛する歌
詩集 愛する詩 やなせたかし 山梨シルクセンター 1970年
声 : あすかさん
やなせたかしさんが47歳で出版した処女詩集です。私は、この詩集を読んで「てのひらを太陽に」の作詞者がやなせたかしさんだと初めて知りました。
子どもでもわかるような平易な文章なのに、詩もイラストも、どこか悲しさと、温かさと、優しさとで、包み込まれるような気持ちになれる詩集です。やなせさんが本当はどんな人で、どんな思いでどんな仕事をしてきたのかが、感じられる一冊です。
さて、出版社の山梨シルクセンターという名前に「はてな?」と思う方も多いと思いますが、ハローキティなどで皆さんご存知の「サンリオ」の前身です。
元々は山梨県の絹製品を扱う外郭団体から独立した会社で、雑貨からキャラクター商品の開発に乗り出し、たまたまデザインの制作を依頼していたやなせさんの詩集を出版することになったそうです。
第5集まで出版された「愛する歌」は予想外?に版を重ねて山梨シルクセンターの業績を押し上げ、まもなくみなさんよくご存知の「サンリオ」が設立されました。
手のひらを太陽に
あんまり幸福になりたくない
冬のあいさつ