せんせいのWeb magazine
安達家の”子どもたちの”ドバイ日記 (その16)
5月末、前回の暴風雨から一転、気温45.2℃を記録したドバイからお便りが届きました。
運動会にお誕生会、修了式と続き、それぞれのお子さんの成長を実感します。特に、帰国の際の受診時にはいつも表情を固くしていた章乃ちゃんの変貌ぶりにはびっくりしました。1〜2歳の、ちょうど言葉を覚え、社会的なコミュニケーションの発達する時期に、複数の言語と文化が一度に流れ込んだ小さな脳の中で膨大な情報の処理が行われ、それぞれの結びつきが段々整理され、機能するようになったところで、一気に本当の章乃ちゃんが出現したような気がします。
新たな1年、章乃ちゃんはもちろん、琢磨くんも文乃ちゃんも、それぞれの個性をのびのびと発揮して、どんな成長ぶりを見せてくれるのか楽しみです。
堀先生
お元気ですか?ドバイはあれよあれよと暑くなりました。
新学期も始まりましたが、大雨の影響でなかなか軌道にのらず…先々週からやっと1週間通して登園登校ができるようになりました。たくさんの方からご連絡をいただき、日本でも大きく報道されていたことを知りました。
大雨の日の15時の写真です。この時間に悪魔でも空から来るのではないかというこの暗さ…この後ものすごい勢い雷雨でした。住んでいるエリアはそこまで大きな影響なく、歴史的な大雨を乗り切れましたが(多少の雨漏り、浸水はありますが、良くも悪くも慣れました!)報道通りの被害でいまだに復旧できていない道路もあります。メトロもまだ通常どおりには戻らず、駅を飛ばしたり、本数を減らして運行しておりますが、月末には完全に復旧できそうというニュースもあり、もとの生活に戻りつつはあります。
1月からのドバイ報告書です☆
琢眞、小学校初めての運動会でした。小学1年生から中学3年生までが縦割りで赤白にわかれ競技が行われます。上の学年の子どもたちが運営をして、低学年の子どもたちもよく見てくれ、まとめてくれていました。上の学年の皆さんの統率力が素晴らしかったです!1月とはいえ、暑い中、砂の舞うグランドで頑張っておりました。小学校の校歌がとても素敵なのですが、歌い出しの♪熱砂の中の我が学校〜の歌詞がまさにぴったりだ!と感じながら、応援してきました。
文乃も幼稚園組で、体操やかけっこに参加してきました。そして、借り物競走でかりられ、中学生のお姉さんと手を繋いでグラウンドを一周まわってきたようです!章乃とお手洗いに行っていたら、「あれ、あーちゃんだよね?頑張って走ってるよー!」とお友だちに教えてもらい、後半あわててムービーを撮りました。
2月1日、文乃5歳になりました。今年も同じレジデンスのお友だちをお呼びしてお誕生日会をしました。父パスタやお友だちも差し入れで作ってきてくれたおつまみでパーティーでした。
金曜日の夕方開催だったのを良いことに、母たちは深夜までグラスを片手に話に花が咲きました。子育ての先輩ママ、駐在先輩ママ、我が家は夫もいましたが、母トークもとても楽しいお誕生日会でした。いつも親子共々たくさんたくさん助けていただいています。
文乃も運動会がありました。お友だちや先生とどの競技も一生懸命頑張っていました。やってみよう!挑戦しよう!のコンセプトのお歌でダンスをしていて、運動会のあとも、トライトライ♪とうたいながら、やってみないとわからない‼︎と色々チャレンジする姿もあり、母はとても嬉しかったです♡負けず嫌いで、失敗もしたくない文乃ですが、運動会のダンスをきっかけに、はなからやらない!ということは減った気がします。 運動会中、担任の先生にピッタリくっつく文乃。先生のことが大好きでした♡運動会のあと数週間で先生がご退職ということがわかり…先生ご自身も3人兄弟の真ん中で、母よりも文乃のことをよくわかってくださっていて、見守って寄り添って、それから背中も押してもらい、心も身体も大きくなりました。琢眞もお世話になり、もちろん章乃も可愛がってもらい、家族みんなお世話になった大好きな先生だったので、寂しい気持ちも大きいですが、ドバイで出会えたことに感謝し、またどこかでお会いできますようにと、願って♡
年中さん1年間、よくがんばりました!ほとんど欠席なく、行き渋ることもなく、元気に楽しく通わせてもらい、先生方やお友だちに感謝感謝です!
章乃のナーサリー生活も終盤です。4月から日本人幼稚園への入園も決まっていたので、ラストタームになりました。
お友だちとプレイデートをすることも増えて、名前を呼び合ったり、キャッキャ言いながらよく遊んでいます。shy and quiet girl と言われておりましたが、レジデンスでよく声を掛けてくれる方にもよく喋るようになったねーと言ってもらっていました。
手足口病が流行って、3月はお休みもしましたが、日々楽しく登園させてもらいました。お友だちにおさがりのドレスをいただいてから、くるっと回ると広がるスカートやプリンセスのドレスが大好きになり、毎日どちらへお出掛けでしょうか?という格好で登園して行きました。“Good morning , princes ”と言ってもらい、ニコニコしながら教室に入って行きました。文乃も水中メガネをして行ったり、パジャマで行ったり、色々な格好で登園したことを思い出しました。笑
春休みの一時帰国でも大変お世話になりました。堀先生がいてくださったからこそ、喘息やアレルギーがあっても異国で健康面の大きな不安なく過ごせております。お世話になった看護師さんや事務のお姉さんにもお礼ができて良かったです。文乃も大きくなって、堀先生に行く=診察・薬をいただきに行くところということがわかっているので、「今日のお出掛けは堀先生に行こう!」ということはなくなりましたが、遊びに行く♡という楽しみな気持ちで行かせていただいていたので、病院が怖いところというイメージがなく通わせていただけたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
一時帰国中、数回の買い出しにお付き合いしてもらい、本屋さんにも寄りました。買った絵本を早く読みたかったようで、立ち読みしている姿にくすっと笑って、撮った写真です。兄の宿題の音読を毎日書き、教科書を眺め、日本に戻ると目に入る日本語もすごく増えるので、あれよあれよと短い本なら読めるようになりました。
祖母を巻き込んでサントミューゼにも行ってきました。雨の日の夕方に行ったからか、人も少なくてじっくり楽しめました!絵本も買ってもらい“I can open that!”が、日本語のオノマトペのような音がたくさんあるのが楽しいようで、今の章乃のお気に入りです。
いとこといちご狩りにも行きました。章乃の“贅沢食べ”(先の赤くて甘いところのみ食べ、のこりは誰かに食べてもらう食べ方)にみんなで笑いました。
ギリギリセーフの出国日に上田城の桜も見れて大満足の一時帰国でした。
3月に入国した時は、車内で♪let it go〜と歌い出すような吹雪の日もあり、雪遊びもでき、そこから少しずつ暖かくなったので、毎日庭や公園で外遊びをして、夏の帰国よりも“日本”を楽しめた気がします。寒暖差もあり、季節の変わり目で喘息の心配もありましたが、今回の帰国は前回の反省を生かし、お陰様で体調を崩すこともなく過ごせました。花粉症の気もあるなぁ…とは思っていますが、喘息も色々なアレルギーも上手にお付き合いしていきたいと思います!
一時帰国中のある日の夕食時、“明日は文乃章乃の髪を切りに美容院に行こう”と話をしていたのですが、琢眞が「僕も行くの?良いの?」と言い出しました。ドバイの女性向け美容院は、宗教上、男性が中にいることはありません。外から中も見えないようになっています。それがあったので、琢眞は自分が美容院に入るのは良くないと思ったようです。そこまで配慮ができるようになっていたことに驚きました!日本は大丈夫だと説明し、本人も納得して一緒に行きましたが、“失礼ではないのか”と最後まで気にしていました。3年間の多文化多宗教生活でたくさんのことを知り、様々な方を気遣うことができるようになっていて、親バカながら驚き、とても嬉しく思います!
新年度、章乃は日本人幼稚園に入園して兄姉とバス登園になり、琢眞は帰宅時間がぐんと遅くなりました。始まって1ヶ月ですが、習い事や宿題も昨年度と同じようにはいかないなぁ…と思いながら“今年度用”の生活ペースを日々考える母です。わたしももう少し早起きすれば、バタバタしないのかなぁ〜なんて思いながらお弁当作りの日々です。
日本も暑くなってくるかと思いますが、堀先生もご自愛ください。またメールさせてください。
安達志乃